天皇賞・春連覇フェノーメノが引退

 13、14年の天皇賞・春を制し、メジロマックイーン(91、92年)、テイエムオペラオー(00、01年)に続く史上3頭目となる春盾連覇を達成したフェノーメノ(牡6歳、美浦・戸田博文厩舎)の引退、種牡馬入りが23日、所属するサンデーサラブレッドクラブのホームページで発表された。

 同馬は12年のダービーでディープブリランテの鼻差2着、同年秋の天皇賞でエイシンフラッシュの半馬身差2着とG1タイトルをあと一歩のところで逃していたが、翌年春の天皇賞で直線早め先頭から押し切る積極策で悲願のG1制覇を成し遂げた。

 その後は休養を繰り返すなど順調さを欠いたものの、14年春の天皇賞ではキズナ、ゴールドシップなどスターホースを押さえて連覇の偉業を達成した。

 史上初の春盾3連覇を目指していたが、レースへ向けての最終追い切り後に右前脚の繋靱帯を傷めて無念の回避。翌日には左前脚の屈腱炎が判明した。23日に北海道の社台ホースクリニックで患部を再検査した結果、症状が重度まで進行していることが明らかになり、関係者の協議の結果、これまでの実績や種牡馬としての価値を踏まえ、引退、種牡馬入りが決定した。けい養先などの詳細は、まだ発表されていない。

 通算成績は18戦7勝(うちG12勝を含む重賞5勝)。

 管理した戸田博文調教師「厩舎の発展に協力してくれた馬。種牡馬として成功して、いい子を出してほしいですね。また、その子どもを自分が管理することができれば、うれしいです。天皇賞連覇も、もちろん思い出ですが、調整や乗り方など全てが完璧に運んだダービーで、わずか鼻差敗れたことも強く心に残っています」

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