【NHKマイルC】エンブレムは父譲り
「NHKマイルC・G1」(8日、東京)
1番人気メジャーエンブレムが鮮やかな逃走劇を演じてG1・2勝目を挙げた。牝馬の勝利は07年ピンクカメオ以来9年ぶりとなった。
メジャーエンブレムが刻んだラップは前半5F57秒7。間違いなく速い部類に入り、実際に2~5着馬の4角通過順は16、9、6、13番手と、差し・追い込み勢が占めている。
にもかかわらず、レース後の検量室では数人の騎手から「もう少し流れていれば」との言葉が聞かれた。早々と隊列が決まり、動きがなかった序盤戦の攻防。勝者メジャーは数字以上に息が入れやすかったのだろう。5馬身差で圧勝したデイリー杯クイーンCは同57秒8の通過で1分32秒0。自分のリズムで運べればやはり強い。
1番人気馬に競りかけなかった先行勢への意見もあろうが、競りかけさせないのがメジャーの強さでもある。
“肉を切らせて骨を断つ”スタイルは父ダイワメジャーにうり二つ。ハイペースの展開は競馬が締まる。個性派マイラーの誕生を素直に喜びたい。