センバツ出場の長田・赤木が3安打
「春季高校野球兵庫大会・2回戦、長田6-1高砂」(24日、明石トーカロ)
21世紀枠でセンバツに出場した長田が、ドラフト候補のエース・園田涼輔投手(3年)を温存して高砂に快勝。帽子の上からヘルメットをかぶる特徴的なスタイルで、甲子園のファンを沸かせた赤木裕貴内野手(2年)が3安打を放つなど、成長した姿を見せた。
甲子園での1試合がここまで選手を成長させるのか-。そう思わせるほど、長田のナインは落ち着きを払っていた。エース・園田が右肘痛から回復途上のため、先発オーダーから外れても、他の選手が奮起。打線は11安打と放って6得点を奪い、投げては2年生左腕の今井が4安打1失点で完投した。
バックもノーエラーで支え「公式戦でのバタバタ感が無くなった。甲子園を経験したことで、必要なことができるようになった」と永井監督は目を細める。センバツ1回戦の海星戦では、相手をあと一歩まで追い詰めながら惜敗。その海星が前年優勝の敦賀気比を倒し、8強へと進出したことがチームのさらなる励みになった。
赤木は「センバツを経験してから、より高いレベルで練習に取り組むようになった」と言う。バントの精度、守備の精度、すべてに甲子園基準を設定した。「今のバントなら甲子園でアウトとか。打席でも甲子園なら1球、1球、焦っていたけど、今はボールがよく見えている。県大会では必ず甘い球が来るので」と手応えを口にする。
メガネがズレることを防ぐために、帽子の上にヘルメットをかぶる赤木。その特徴的なスタイルで全力プレーする姿が聖地のファンの共感を呼んだ。「また甲子園のグラウンドに立ちたくてしょうがない。すごく楽しかったんで」と笑みを浮かべた赤木。再びあのグラウンドへ立つために-。文武両道に励むチームは着実に成長している。