マー君必殺SFFは「1回試しただけ」
米大リーグ、レンジャーズのダルビッシュ有投手(28)とヤンキースの田中将大投手(26)が23日、テレビ朝日系の報道番組「報道ステーション」に出演し、ソフトバンク新監督の工藤公康氏(51)の司会で対談。大リーグ1年目を13勝5敗と上々の成績で終えた田中が、得意のスプリット・フィンガー・ファストボールを投げるようになった経緯を語った。
シーズン中にダルビッシュがスプリットの投げ方をメールで田中に尋ね、その夜の試合(6月6日のインディアンス戦)で投げて3三振を奪ってシーズン6勝目を挙げていたことを仰天告白した後だ。
工藤氏が「普通、練習を積み重ねてブルペンで投げて、落ちるようになって試合で試してみようか、となりますよね」と驚くと、ダルビッシュは「ブルペンでいくら自分でいいフォークだと思っても、バッターから見たらいいフォークじゃないかもしれない。それやったら試合で1回投げてみて…」と平然。
すると、田中もスプリット誕生の“秘密”を明かした。「僕も、もともとスプリット投げ始めたのは雑誌で見て、ブルペンで1回試して試合ですぐ投げたんで」と発言。「結局は試合で使わないとわからない部分、いくら練習でできても、という部分があるんで、自分もすぐやっちゃいますね」と、“超実践型”の方針を説明した。
ダルビッシュは昨年11月にも「ダルビッシュ有 田中将大を語る」という特集で同番組に出演。工藤氏にインタビューを受け、当時楽天のエースだった田中のスプリットが大リーグで通用するかと聞かれ「あのコントロールが維持できればメジャーでもバッターは振ると思います。ただ、力んで失投すると日本ではヒットだったのがホームランになりますね」予想していた。
田中は「しっかり見ましたよ。その対談を参考に1年間投げました」と、いたずっらぽい笑顔。ただ7月中旬に右肘を痛め、9月下旬まで戦列を離れたことに「勝ち星どうこうっていうよりは、先発の試合だったりイニング数っていうのをしっかり投げられないといけない」と満足してはいなかった。