元阪神投手“イチローキラー”襲名
新たな“イチローキラー”が誕生した。マーリンズのイチロー外野手(41)が、休養日だった主砲のスタントンに代わって3番・右翼でスタメン出場した10日のジャイアンツ戦。マリナーズ時代の12年5月29日以来、3年ぶりに3番で起用されたが、結果を出せなかった。
イチローの前に立ちはだかったのは、かつて阪神とオリックスでプレーしたジャイアンツの先発、ボーグルソンだ。メジャーに復帰した12年以降、イチローとは年1回のペースで対戦しており、昨季までの対戦成績は8打数無安打、1犠飛と圧倒。この日も3打席とも内野ゴロに打ち取り、連続無安打打席を12に伸ばした。
過去に対戦した投手で最も長くイチローを抑えている投手は右腕のジェイ・パウエル(05年に引退)で10打席連続無安打(2四球含む)。しかし、ボーグルソンがこの日、記録を更新した。
145キロ前後のフォーシームとツーシームを主体にカットボールやチェンジアップ、カーブを織り交ぜる投球スタイル。イチローは「大きな特徴がないのが大きな特徴なんじゃないですか。打ち取られるとイライラしてくるピッチャー、というタイプですね」と独特の表現でボーグルソンの印象を語った。
一方のボーグルソンは「イチローは偉大なバッターだ」と敬意を表し、メジャー通算2868安打の打者にヒットを1本も許していないことに「ラッキーとしか言いようがない。本当にラッキーなだけだよ」と謙虚に話した。