イチロー「コメントするのは難しい」
マーリンズのイチロー外野手(42)が23日(日本時間24日)、フロリダ州ジュピターでメジャー16年目のキャンプイン。親交のあるダウンタウンの浜田雅功から贈られた直筆Tシャツを着て球団施設に姿を見せた。
プロ25年目となるシーズン。節目は年数だけではない。メジャー通算安打数は3千本まであと65本、日米通算安打数ではP・ローズ氏のもつ4256本のメジャー記録まで43本。メジャー通算盗塁数も500盗塁まであと2としている。3000安打&500盗塁はメジャー史上7人目の快挙だ。
注目度の高さ。それは、この日の練習後のクラブハウスで日本の報道陣だけでなく、米台メディアもイチローを取り囲んだことからもうかがい知ることができる。
しかし、本人の胸中はやや複雑だ。
「それ、よく聞かれることだけど、1番(打者)で、どこか(レギュラーポジションを)守っているなら『2カ月でやる(到達できる)よ』って言うけど、そうじゃないからコメントするのは難しい」。
今季の役割は昨季と同じ“第4外野手”。
達成したいという『欲』については「それがなかったらここ(プロ)ではやれないから、そりゃあるよ」と断言する一方で「でも、3人のレギュラー選手(外野手)は基本的に健康でやらなきゃいけないのが使命ですから、なかなかそうはいかない(毎日プレーできない)という現実があり、そのために何人かの選手がバックアップでいなきゃいけないから、(自分のような)その立場の選手は難しいよね、コメントするのは」と話す。
昨季のマーリンズは外野陣にけが人が続出。終わってみれば、イチローはチーム最多の153試合に出場し、438打席に立った。これは外野陣でただ一人、健康だった証しではあるが、もし外野陣がしっかり機能していればありえなかった結果でもある。
記録ラッシュが期待されるシーズン。イチローはそのプレースタイル同様、冷静さを失うことはない。