イチロー 車いすの少年にサインボール
「パドレス4-13マーリンズ」(13日、サンディエゴ)
マーリンズのイチロー外野手(42)はパドレス戦に「1番・右翼」で出場し、4打数3安打2四球1打点3得点。今季4度目の猛打賞で打率は・350。メジャー通算2977安打で大台まで23本。日米通算安打数は4255本となり、ピート・ローズのもつメジャー最多通算安打記録に王手をかけた。
試合前の打撃練習を終えたイチローが三塁側の自軍のベンチに向かって歩いていった。いつもならベンチにバットを置き、グラブを手に取って守備位置に走るが、この日は違った。
背番号「51」はベンチの前で打撃練習を見守っていた車いすの少年、アイザック君(9つ)の前まで行くと、腰をかがめて「WHAT’S UP BUDDY?」と親しみを込めた言葉を掛けて握手。手渡されたボールにペンを走らせた。
アイザック君は自宅のあるアルバカーキーから約1250キロ離れたサンディエゴへ家族とともに約4時間のフライトで移動。「イチローはずっと会いたかった選手でした。きょうは夢がかなってすごくうれしいです」と目を輝かせて言った。
その試合でイチローは初回に四球で出塁すると、後続のヒットで鮮やかなスライディングで先制ホームイン。三回には自身10年ぶりとなる1イニング2安打を記録して1打点1得点。五回は四球から3度目のホームを踏み、九回の左翼線安打で今季4度目の猛打賞を獲得した。