高山、初の4団体制覇!7回TKO勝ち

3回、大平剛(左)をロープ際へ攻め立てる高山勝成(撮影・飯室逸平)
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 「IBF・WBO世界ミニマム級王座決定戦」(31日、ボディメーカーコロシアム)

 ボクシングのIBF・WBO世界ミニマム級王座決定戦が行われ、IBF同級3位・WBO同級1位の高山勝成(31)=仲里=が、IBF同級6位・WBO同級2位の大平剛(30)=花形=に7回2分24秒TKO勝ちし、国内初の4団体制覇を成し遂げた。

 今回争われた2団体の王座は今年8月に当時、IBF王者だった高山とWBO王者だったフランシスコ・ロドリゲス(メキシコ)が統一戦を行い、ロドリゲスが判定勝ちで統一した。その後、ロドリゲスが転級のため返上したことで、両団体が認めた高山と日本王者・大平で争うことになった。

 試合は4回に大平が打ち上げ気味の左フックを直撃させるなど前半を優位に戦うが、5回から高山が反撃。右まぶたをカットしながらも上下に連打を散らして攻め込み、右ストレートを打ち込んだ。そして7回後半、ボディーも効いてきた大平をロープ際に追い込み、何十発も続く猛烈なラッシュ。大平が防戦一方となったところで島川レフェリーが試合をストップした。

 「4団体制覇するためミニマム級に11年間とどまってきました。大平選手の執念をすごく感じました。2009年から世界に飛び立ち、“己に勝つ”、“意志あるところに道は開ける”ということを証明できたことを誇りに思います」と偉業を達成した新王者は喜びに浸った。

 00年にプロデビューした高山は2005年4月に地元・大阪で世界初挑戦。イサック・ブストス(メキシコ)に判定勝ちし、WBC世界ミニマム級王座を獲得。初防衛に失敗後、06年11月に大阪での決定戦でカルロス・メロ(パナマ)に9回負傷判定勝ちしてWBA世界ミニマム級暫定王座を獲得。この王座も初防衛戦となった王座統一戦で失う。

 そして09年11月には当時、日本が未公認だったIBF王座を狙うため日本ボクシングコミッション(JBC)に引退届を提出。13年3月に敵地メキシコ・グアサベで、マリオ・ロドリゲス(メキシコ)に判定勝ちして3団体目となるIBF世界ミニマム級王座を獲得した。同年7月にJBC復帰が認められ、ロドリゲスとの統一戦に敗れるまで2度の防衛に成功していた。今回、WBO王座を手に入れたことで日本初の4団体制覇を達成した。

 世界戦で初のKO勝ちを決めた高山の通算戦績は36戦28勝(11KO)7敗1NC。大平は18戦11勝(1KO)4敗4分け。

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