天龍 引退でなく廃業を用いた理由

引退を発表したポスターにチョップを浴びせる天龍源一郎=後楽園ホール(撮影・園田高夫)
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 “ミスタープロレス”こと天龍源一郎が9日、都内で現役引退会見を行った。天龍は「引退」ではなく、あえて「廃業」という言葉でプロレス界を去る決意を表明した。

 「廃業」とは、天龍が64年から76年まで在籍していた大相撲の世界でかつて用いられていた言葉。現在は公式には使われていないが、力士が現役を退いた後、年寄などの身分で日本相撲協会に残らない場合を指していた。

 天龍は引退会見で「どういう関わり方があるのかと思った時に、指導や解説があるわけじゃないし、自分では廃業と思っている」と明言した。後進の育成についても「今のプロレスには天龍源一郎は古いタイプだからそぐわないと思います。全然、何も思っていません」と否定的だった。

 最終的な引退興行は、自身がプロレスデビューを果たした日付にちなみ、11月13日前後に予定している。一番の引退理由としては長年、自分を支えてくれた妻の病を挙げた。「プロレスの人気がちょっと盛り返してきた時に身を引いて、今度は俺が(家族を)支えていく番じゃないかと思ったのはあります」とした。

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