小関桃がKOで15度目の防衛に成功

2回、アイサー・アリコ(右)を連打で追い込む小関桃=後楽園ホール
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 「WBC世界女子アトム級タイトルマッチ」(19日、後楽園ホール)

 王者・小関桃(32)=青木=が、挑戦者の同級11位、アイサー・アリコ(23)=フィリピン=を2回1分29秒KOで下し、15度目の防衛に成功した。

 小関は自身が持つ国内の世界王座防衛記録を伸ばし、世界記録(16回)にも王手をかけた。戦績は17勝(7KO)1分。

 桃の節句を前に、桃の花が一足早く咲き乱れた。ひな人形の代わりに、王者・小関がKO勝ちを飾った。

 戦績の乏しい23歳を相手に、1回、プレッシャーをかけながら出足をうかがう。2回に入ると、手が出ない相手に猛攻を仕掛けた。

 ボディーが効いたと見るやいなや、あられのように横腹へパンチを見舞うと、相手は戦意を喪失し背中を向け、ダウンを奪った。そのまま10カウントが数えられ、あっけなくゴングが鳴らされた。

 「もうちょいやりたかった」。試合後、ピンク色に紅潮した顔で複雑そうに笑った。「練習成果を出す前に終わってしまった」。

 昨年8月には、元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏(本紙評論家)の持つ国内の世界戦防衛記録(13回)を抜いた。女子の世界戦連続防衛記録としては、ウエルター級統一王者のセシリア・ブレークフス(ノルウェー)が持つ世界記録(16回、継続中)にも王手をかけた。

 「前回までは数字にプレッシャーがあったが、これからは数字よりも燃え尽きるような試合をしたい」

 次の防衛戦は指名試合となる。有吉会長は「話は来ている。場所はメキシコになるかもしれない」と、海外での防衛戦も示唆した。小関も「メキシコでやる覚悟はある」と、闘志を燃やした。

 さらなる桃源郷を目指し、防衛ロードを突き進む。

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