世IV虎は無期限出場停止 安川を見舞い
スターダムのロッシー小川代表(57)は25日、都内で会見し、22日・後楽園ホール大会での安川悪斗戦で鉄拳、掌底で顔面を攻め、骨折させた世IV虎=よしこ=(21)に対し、無期限出場停止処分を課したと発表した。世IV虎が保持していたワールド・オブ・スターダム王座もはく奪する。また、世IV虎のTKO勝ちとなっていた試合は無効試合に変更される。
安川の診断結果は頬骨、鼻骨、左眼窩(か)底骨折で、両目の網膜しんとう症と発表された。
過剰な攻撃で安川を病院送りにした世IV虎も黒いスーツで会見に同席し、冒頭で小川代表、風香GM、高橋奈苗、木村響子とともに一礼。「このたびはけがを負わせてしまった安川悪斗選手、選手の皆さん、プロレス界の皆さん、本当に申し訳ありませんでした」と沈痛な面持ちで謝罪した。
風香GMは2人の人間関係が悪化していたことを明かしたが、現在も安川は世IV虎を非難するのでなく、かばっているとした。小川代表は、24日に世IV虎と入院先を見舞い、2人は握手して、世IV虎が安川に謝罪したと明かした。互いに涙を見せていたという。
席上、風香GMは23日の緊急会議で決定した改善点として、(1)顔面への拳による攻撃は禁止し、1度でもやれば反則負けで試合ストップ(2)本部席にリングドクターを置く(3)人間関係のひずみを大きくする前に宝城カイリを選手会長とし、定期的に選手会を開催して意見交換する、の3点を決めた。また、小川代表、風香GM、最年長の高橋奈苗は3カ月間、30%の減給処分となった。
世IV虎はスターダムの1期生として11年1月にデビュー。元ヤンキーという経歴でバラエティー番組にも出演し人気者に。160センチ、75キロの体格を生かしたパワー殺法で成長を遂げてトップ選手入り。13年4月には愛川ゆず季の引退試合の相手を務めた。14年8月に紫雷イオからワールド王座を奪取。同12月には赤井沙希との初防衛戦が話題になった。ニックネームは『スターダムの女番長』で、得意技はダイビングセントーン。