昨年８、１２月とミルコ・クロコップに連敗した石井慧（２８）の再起戦が２５日、ＩＧＦ４・１１両国国技館のニック・ロズボロウ（米国）戦に決まったと発表された。

　石井は滞在先のオランダからスカイプで会見。ミルコ戦のショックは尾を引いているようで「目標を見失ってる？」という質問に、「なきにしもあらず。それでも、まあ、適当にやってる」と本音を口にした。ＵＦＣと契約したミルコが返上したＩＧＦ王座について、奪回意思を問われても「ゼロ。（ベルトを）持ってるからって、ギャラが上がるわけじゃない。ほかの人でやってもらえれば」と回答した。

　１９６センチ、１２０キロのロズボロウ対策についても、映像を１度見たとしたが「（警戒点は）全体的に、みたいな感じ。（対策練習は）何もしてない」とコメント。今回のテーマは「しっかりお金を稼ぐ」とし、今後のＩＧＦの目標は「未定」とした。

　それでも、救いは２月１６日に誕生した長男・孟沙孜（むさし）」君。新米パパは「やっぱりモチベーションになる」と告白。３月１日にオランダ入りしてから離れて暮らしており、「写メはもらってるけど、会えてないんで。４月の試合が終わった後に会える」と楽しみにしていた。

　また、１月２０日に国士舘大時代の恩師で、柔道男子１００キロ超級金メダルに輝いた北京五輪の男子代表監督だった斎藤仁さんが死去。通夜、告別式に参列できなかった石井は「寂しい。（帰国したら）お墓参りに行きたい」と話した。