スターダム・紫雷が初のグランドスラム
「スターダム」(17日、後楽園ホール)
紫雷イオがニッキー・ストームとの決定戦を制し、ワンダー・オブ・スターダム王座を奪取した。イオはこれまで団体が管理する5大王座のうちワールド、ハイスピード、アーティスト(6人タッグ)、ゴッデス(4人タッグ)を戴冠していたため、史上初の“グランドスラム”達成となった。
華麗なムーンサルトプレスでストームを仕留めたイオは、満面の笑みで観客に白いベルトを誇示。「グランドスラム達成ですよ!」と喜びを爆発させた。
バックステージでも、「(誰も)成し遂げてないことを一番最初にやる。赤いベルトもそう。10回防衛は破られてないけど、しがみついてるだけじゃ進歩がない。新たに記録を作れてうれしい。白いベルトを赤いベルト以上に輝かせたい」と感激しつつ、決意表明した。
最近の後楽園大会では2月22日にコグマに敗れてハイスピード王座から陥落、3月29日にはワールド王座決定トーナメントの決勝で宝城カイリに敗れ、4月23日にはシンデレラトーナメントは準決勝止まりと結果を出せなかった。17歳のコグマから「無冠王」と挑発されたイオは「表面上は平静を装ってたけど、やっぱり腹立つ。後輩がボロカス言うのを口で返すんじゃなく、態度でやり返したかった」と自信を見せた。
試合前には4月21日のイベントで交流した人気アイドルグループ・ももいろクローバーZの百田夏菜子から映像で激励された。「私が応援するのは紫雷イオ選手。白いベルトの王者決定戦で、相手はいけすかない外国人の方らしいが、お前ならちょちょいのちょいだ。グランドスラム目指して頑張れ!」というメッセージをパワーに代えた。
百田のイメージカラーも意識したという赤いビキニタイプの新コスチュームで快勝したイオは「これまで追い求めていた強さは多少身につけた。(次は)色気を出してみようかなと。ももクロとか一流のものに触れる中でかわいらしさとか、アイドル性(の大切さ)を感じた」とコメントした。
最年長として、11年の旗揚げから団体を支えた高橋奈苗が退団。所属で最長キャリアとなったイオは「(支える役目を)紫雷イオがやらないで誰がやるんだという感じ。ヤマを乗り越えたんで、正々堂々とエースですと言い張れる。スターダムのエースから女子プロ界のエース、将来はプロレス界のエースになれるならなりたい」と胸を張った。