田中恒成 最速5戦目で世界王座へ気合
「WBO世界ミニマム級王座決定戦」(30日、パークアリーナ小牧)
井上尚弥を超える日本最速5戦目での世界王座奪取を狙う同級2位・田中恒成(19)=畑中=が25日、名古屋市内の同ジムで練習を公開した。「早く試合が来て欲しい。状態は最高です。今も最高です。必ず勝つ。王者になる」と本番が待ち遠しい様子で話した。
5月中旬までスパーリングは120ラウンド以上をこなし、減量はあと2キロ。ストーブをたいたジムでサウナスーツを着て、約2時間、汗を流した。
対戦相手の同級1位・フリアン・イエドラス(27)=メキシコ=は24勝(13KO)1敗の強打の持ち主。ビデオは見たが「何回も同じ相手を見てたら飽きる」と印象をつかんだ程度。「パンチは強いので足を使って打ち合う。(持てる武器は)全部やる。肌で感じたものを信じて、結果を出す。圧倒的に勝とうとは思わない。ギリギリで勝てれば」と、闘志を燃やした。
畑中清詞会長は91年、WBC世界スーパーバンタム級王座を獲得し、名古屋のジムから初の世界王者となった。「万全です。本人が自らに厳しくやってきた。僕がやったのはモップで(落ちた汗を)拭いとっただけよ」と、全幅の信頼があるゆえ、助言はほとんどしなかった。
戸高秀樹が04年にWBA世界バンタム級暫定王座を失って以降、名古屋のジム所属の世界王者は11年も不在。日に日に高まる地元の期待にプレッシャーを感じてきたが「いっぱい、いっぱいになっても仕方がない。いつも通り適当にやろう」と、持ち前のマイペースへと切り替えた。