石井慧 引退野村に「お疲れさまでした」
08年北京五輪柔道100キロ超級金メダリストで格闘家の石井慧(28)が26日、引退を表明した96年アトランタ、00年シドニー、04年アテネ五輪柔道60キロ級金メダリストの野村忠宏をねぎらった。
この日、29日のIGF両国国技館大会へ向けて滞在先のオランダから帰国し、都内で練習を公開した石井は、野村について「アマに引退もないんで、ケガが治ったら出てもいいと思うけど」と持論を述べつつ、「お疲れさまでした」との言葉を送った。
石井は40歳の野村について「格闘技は重量級の方が息が長い。減量が体を酷使するから」と気遣った。自身も勝ち取った五輪の金メダルを3大会連続で獲得していることには「すごいでしょう。(レスリングのアレクサンドル)カレリン(と同じ)じゃないですか。軽量級で3回って難しい。世代交代が早いから」と称賛した。
北京五輪後に格闘家に転向した自身が、柔道を継続していた場合の3大会連続金メダルについて聞かれると、「僕なんて全然。みんなボジョレヌーボーみたいなもの。出たときだけもてはやされる。『100年に1度』とか『たぐいまれな』とか」と謙そんした。
また、29日のウィリアム・ペン(米国)戦に関しては「映像は見たけど、相手は自分が思ってるより弱くないし、思ってるより強くない。自分との戦い」とコメント。調整については「僕のテーマは『昨日の自分を超えること』。成果が活力で、日々、阪神のバースのようにフルスイングしている。これからの調整も阪神の大豊のようにフルスイングする」と話した。