石井慧が完勝、引退野村にはなむけ

ウィリアム・ベン(下)にチョークスリーパーを決める石井慧
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 「IGF4」(29日、両国国技館)

 08年北京五輪柔道100キロ超級金メダリストで格闘家の石井慧(28)は、ウィリアム・ペン(米国)に1回3分7秒チョークスリーパーで完勝した。未知なるボクサーファイター相手に怪力で押される場面もあったが、冷静に寝技に持ち込むと、練習してきたというチョークスリーパーでタップを奪った。

 奇しくもこの日は柔道の先輩で、96年アトランタ、00年シドニー、04年アテネ五輪60キロ級金メダリストの野村忠宏(ミキハウス)が兵庫で引退試合を行った。石井は試合前、「減量で体を酷使する軽量級で3連覇は難しいこと。お疲れさまでした」とねぎらっていたが、見事に先輩へのはなむけとなる白星を飾った。

 自身は4月のニック・ロズボロウ戦を前に引退を示唆し、勝利後に撤回。その後も「常に最後のつもりでやってる」と背水の覚悟を示していたが、2戦連続の完勝で次につなげた。

 次戦について、10・24福岡大会は中止が濃厚だが「やるなら福岡か、11月頃に試合をしたい」と照準を定めた。大みそか大会については「今は考えていない。猪木さん次第」と明言しなかった。

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