王者・大森“魔の左”スパーでさく裂
「日本バンタム級タイトルマッチ」(16日、島津アリーナ京都)
王者・大森将平(22)=ウォズ=が3日、京都市内のジムで8ラウンドのスパーリングを公開した。
“魔の左”はすごみを増していた。東洋太平洋スーパーフライ級1位の実力者、マイケル・ダスマリアス(フィリピン)が相手ながら、アゴに必殺ブローをさく裂させると、相手はたまらずダウン。「ストロング」と舌を巻かせた。
同級3位で挑戦者・向井寛史(29)=六島=は名門・南京都(現京都広学館)の大先輩ながら勝負は関係ない。「日が近づくにつれて自信はある。スリリング、駆け引きのあるトップレベルの試合になるけど最終的には僕。KOするイメージは誰が相手でもできている」と言い切った。
全4団体で世界ランキングに入り、京都で最も世界王者に近い男。「世界挑戦の第一歩。世界に通用するボクシングを見せないといけない。(京都初の世界獲得は)僕だと思っています」と自信をあふれさせた。
V1戦を完勝して、年内に世界ランカーとの“前哨戦”を突破すれば、来春にも世界初挑戦を陣営は描く。狙いは4団体で最上位の3位にランクするWBOで王者・プンルアン・ソー・シンユー(タイ)への挑戦最大の標的。他団体でもチャンスをうかがっている。
世界王者となって、同校の先輩、WBCバンタム級王者・山中慎介(帝拳)との統一戦が将来の夢。“神の左”を打ち破る“魔の左”に磨きをかけてきた。まずはテクニシャンの向井を相手に“先輩撃ち”リハを完遂する。