東京でU-15ボクシングの大会 元世界王者らが注目の激闘
15歳以下の男女を対象にした「U-15ボクシング全国大会」が東京・後楽園ホールで開かれ、元世界王者らが注目する小学6年生同士の激闘が繰り広げられた。昨年優勝した東日本代表の坂間叶夢君(12)=東京都足立区のJBスポーツ所属=と西日本代表の吉良大弥君(12)=京都市のフュチュール所属=が32・5キロ級決勝で対決、吉良君が勝利した。
両者ともに攻守のバランスが優れたボクサー。1ラウンド1分で、3ラウンド。最初から躍動感ある試合に会場は沸いた。どちらも倒れず結果は判定だった。
「小学生の試合とは思えない。吉良君の方が一枚上。才能にあふれている」と、元世界スーパーフライ級王者で大会実行委員長のセレス小林さんは驚く。吉良君は速いスピードで位置を変えながらコンビネーションを打つ高度な技術をものにしているという。
日本プロボクシング協会会長の大橋秀行さんは「五輪も世界も夢じゃない。ボクシング界の未来に明かりがともった一番いい試合」と評価する。
吉良君は「まだあまり勝った実感はありません。もっとガンガン来るのかと思いました」とほっとした様子。キックボクシングでも活躍しており「格闘技で世界へ行きたい。来年またボクシングでも勝ちます」とほほ笑む。
世界を目指す坂間君は試合で初の敗北。「うまいボクサーでした。ポイントを取りにいくのではなく倒しにいく自分のスタイルは変えるつもりはありません。次は勝つ」ときっぱり言った。
同大会は今年で8回目。世界王者の井上尚弥選手らを輩出している。