山中「神の左」ならモレノは「神の目」

ファイティングポーズを取るモレノ
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 「ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(22日、大田区総合体育館)

 王者・山中慎介(帝拳)に挑戦する同級2位のアンセルモ・モレノ(パナマ)が15日、東京・神楽坂の帝拳ジムでミット、サンドバッグ打ちなど約1時間の練習を公開した。

 ファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)に6回負傷判定負けした昨年9月までWBA同級王座を12度守った元スーパー王者。自身最大の長所を「打たれないこと」と豪語。これまでKO負けは一度もない上に「ダウンしたのは2回、いや1回かな。それも足のポジションが悪く、自分はスリップだったと思う」と、プライドをのぞかせた。

 王者・山中の強打が「神の左」と呼ばれていると聞くと「ただ単に〝ワオ!〟と言うほかないね。山中が〝神の左〟なら私には〝神の目〟(Ojos de Dios)がある。〝神の左〟はかわします」と、防御の達人は不敵に笑った。

 「山中と同じようなハードパンチャーともやっている。国では特にサウスポー対策に取り組んできたし、簡単ではないが必ず勝てる。山中もベルトを手放したくないだろうが、私も手ぶらでは帰れない。KOでも判定でも勝つ」と自信満々に話した。

 WBAスーパー王者時代には、対戦相手として山中を意識したことはなかったという。「山中のことは知らなかった。(日本人で)知っていたのは亀田(興毅)だが、彼は私とやりたがらなかった」と、WBAの指名試合を回避した亀田の名を挙げた。

 夫人の父は、70年にガッツ石松の挑戦を退けた元WBA・WBC世界ライト級王者のイスマエル・ラグナで自宅にはWBCのベルトが飾ってあるという。モレノは「義父に私のWBCのベルトを見せたい」と意欲を見せた。さらに「私が勝って山中が再戦を求めてきたらチャンスを与える」と、早くも王座を取ったかのような余裕を見せていた。

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