「日本バンタム級タイトルマッチ」（１６日、島津アリーナ京都）

　王者・大森将平（２２）＝ウォズ＝が６回ＴＫＯ勝ちで初防衛に成功。同級３位・向井寛史（２９）＝六島＝と、南京都高（現京都広学館）の先輩後輩対決を制した。強打が武器のサウスポーは、これで戦績を１５勝無敗（１０ＫＯ）とした。

　序盤から主導権を握った大森は三、四回に左ボディーでそれぞれダウンを奪った。ダメージを負った向井も捨て身の反撃に出たが、大森は持ち前のセンスで寄せ付けず、最後は猛烈なラッシュでレフェリーストップへ持ち込んだ。

　見事なＫＯ勝利にも、本人は「チャレンジャーのつもりだったが、守りの気持ちが少し出た」と反省。勝因は「若さと勢い。波に乗っていただけ」と冷静に語った。世界を目指すホープとして期待がかかるが、その実力を「全然証明できていない。これじゃ世界に行けない」と繰り返した。

　一方、世界挑戦経験もある先輩との対決にプレッシャーはなかったようで「控室でも複雑な気持ちはなく、楽しむ気持ちでいっぱいだった」と大物ぶりも。さらなる高みへ「次の試合で世界に通用するものを見せます」とファンに宣言していた。