安川悪斗、凄惨マッチからの復帰戦

加藤(右)を攻める安川悪斗=後楽園ホール
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 スターダム女子プロレスの2月22日・世IV虎戦(後楽園ホール)で凄惨マッチの末、顔面に重傷を負った安川悪斗(28)が23日、後楽園大会で7カ月ぶりの復帰戦を戦い、勝利を収めた。ユニット・大江戸隊の同僚・木村響子とコンビを組んだ安川は、加藤悠&渡辺桃と対戦。渡辺をACTスペシャルで撃破した。

 「悪斗、待ってたぞ!」「お帰り!」の歓声が響いた。のぼりが並ぶ花道の中、右目に眼帯をした安川は日本酒を口に含んではき出すパフォーマンスを行ってリングイン。悪斗コールが起き、いったんは木村と先発を譲り合ったが、最終的には加藤と対峙(たいじ)した。

 欠場期間中、復帰時のパワーアップを誓い、入院時に60キロから55キロまで落ちた体重をいったん70キロまで増量後、63キロまで減量。力がみなぎる安川はアイドルレスラー・加藤をフロントネックロックで捕獲したままぶん回した後、関節技で股間を広げて“悪の女優魂”をアピールした。

 また、女子高生レスラー・渡辺の髪をつかみ、大江戸隊と合体攻撃を浴びせ、ヒールの勲章であるブーイングも浴びた。試合後、マイクを持つと「よっしゃ~!!安川悪斗、復帰したぞ!いいね、いいね、この空気。リングの感じ。もう最高」と喜びを爆発させた。

 リング上ではヒールを貫いたが、バックステージでは感極まった。悪夢が起きた同じ場所での復帰戦だったが、恐怖心はなかったという。「リングに上がるまで(気持ちがどうなるか)分からないって言ってたけど、入場曲が鳴った瞬間に戻ってきたなって。リングの上はやっぱり違うなって。もう戻れないと思ってたから」と涙をこらえながら話すと、「これからは1試合、1試合を大事にしていきたい」と声を絞り出した。

 なお、世IV虎は5月に引退を発表している。

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