ユーリ阿久井政悟がMVP 鮮烈初回KO
「ボクシング・西日本新人王決勝戦」(27日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)
世界王者への登竜門、毎年恒例の西日本新人王決勝戦が開催され、全12階級で本年度の新人王が決まった。
ライトフライ級で1回2分42秒KO勝ちしたライトフライ級のユーリ阿久井政悟(20)=倉敷守安=が最優秀選手賞(MVP)を獲得。技能賞にスーパーフライ級の平野拳生(19)=風間=、敢闘賞にスーパーフェザー級の中谷有利(22)=グリーンツダ=が選ばれた。各階級の新人王は11月15日に同会場で、中日本・西日本対抗戦の勝者と西軍代表決定戦を行う。その勝者が12月20日に後楽園ホールで、東日本新人王と全日本新人王決勝戦で激突する。
阿久井が鮮やかな連打でMVPをつかんだ。初回に左ストレートで先制のダウンを奪うと、再開後にラッシュ。最後は左フックで試合を決めた。「KOは狙っていなかった。MVPも予想外です」と速攻劇を振り返った。
リングネームの“ユーリ”は、あこがれのボクサーでもあり、「顔が似ているとよく言われる」という元WBC世界フライ級王者のユーリ・アルバチャコフ氏が由来。西日本新人王を獲得するのは2年連続2回目となる。昨年は西軍代表決勝戦で引き分け敗者扱いとなり敗退したため、再挑戦を決断した。
父・一彦さん(51)は倉敷守安ジムのプロ第1号で、30戦をこなした。父の影響もあり、中学2年でボクシングを始め、倉敷翠松高時代は国体ベスト8など活躍した。現在は環太平洋大に通いながらプロボクサーとして活動している。父は「最高にうれしいですね。もう私が指導するレベルを超えた選手になりました」と満面の笑みで表彰を受ける息子を見つめた。
高校時代に対戦経験のある田中恒成(畑中)はWBO世界ミニマム級王者に、井上拓真(大橋)は東洋太平洋スーパーフライ級王者になり、プロの世界で先を行く。「追いつきたい思いはある」ときっぱり。まずは昨年届かなかった西軍代表の座をつかみ取る。
西日本新人王決勝戦の結果は以下の通り。
▽ミニマム級 北村流生(六島)○判定3‐0×平井亮輝(千里馬神戸)
▽ライトフライ級 香美の子岡村ケントキッド(六島)×KO1回2分42秒○ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)
▽フライ級 村上博英(大阪帝拳)×KO2回2分59秒○坂本真宏(六島)
▽スーパーフライ級 玉田汐響(井岡)×KO1回1分5秒○平野拳生(風間)
▽バンタム級 荒木哲(斉藤)×判定1‐2○清瀬天太(姫路木下)
▽スーパーバンタム級 祝井考平(大星森垣)×判定0‐3○金井隆明(ロマンサ雅)
▽フェザー級 柳田龍彌(真正)×判定0‐2○永野祐人(グリーンツダ)
▽スーパーフェザー級 角谷亮(クラトキ)×KO2回1分29秒○中谷有利(グリーンツダ)
▽ライト級 角谷優(クラトキ)×KO1回42秒○松村智昭(グリーンツダ)
▽スーパーライト級 福山一磨(森岡)○判定3‐0×高橋祐貴(ハラダ)
▽ウエルター級 嶋川雄哉(大星森垣)×TKO1回1分36秒○ジラフ麒麟神田(千里馬神戸)
▽ミドル級 中西勇揮(ウォズ)×KO1回1分40秒○ロックハート・ブランドンシェーン(森岡)
※ミニマム、バンタム、スーパーバンタム、スーパーライト級は5回戦。他は4回戦。
※新人王戦特別ルールを適用。
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