【一問一答】興毅引退「心残りは…」
「ボクシング・WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(16日、シカゴ)
WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチが16日(日本時間17日)、米国イリノイ州シカゴのUICパビリオンで行われ、王者・河野公平(34)=ワタナベ=が3-0の判定で、元世界3階級王者で同級2位の亀田興毅(28)=K3BOX&FIT=を下し、2度目の防衛に成功した。4階級制覇に失敗した興毅は試合後、現役引退を表明した。以下、興毅の一問一答。
◇ ◇
(判定負けに)
「結果がすべてですから。2ラウンドのボディーね、あれは俺、正直、ダウンやと思いますけどね。そこと減点取られたやつと、2回。そこまで言うほどのローブローじゃなかったかな、と。前半であれされると、やっぱりボクシングって流れですからね。幻の2回KOになってますよね。実際、ボディーにきてアピールして騒いだら、あのー、なんていうんですか、レフェリーに助けてもらうんじゃなくてですね、なんか、そういうのはどうかなと思いますけどね。でも、河野選手もよく頑張っていいファイトしたと思うし、俺もいい試合できたし、試合やってて楽しかったしね。いい試合できたと思いますよ。心残りは2ラウンドのダウンと、その後の減点2個。あれされると世界タイトルマッチで前半であれだけのポイントロスがあったら戦い方が全然違ってくるし、実際、ポイント差だってそこまで広がってなかったし、最後のジャッジペーパー見ても、あそこが勝負の分かれ目でしたね。だから、勝負の神様は俺に微笑めへんかったということですよね。でも、別になんの悔いも残ってないですし、いい試合できたし、俺自身満足してるし、だから、いいんじゃないですかね」
-今後については今どう考えているのか。
「いや、もう、俺この試合終わったらやめようと思ってたから、うん、ボクシングを。この試合がラストマッチのつもりで俺やってたから、これ以上先はないですよ。試合前も言うたように試合が終わったら次のプラン話すよって言ってたと思うけど、この試合で俺はもう終わりって決めてたから、だから、最後、あのー、悔いの残らんように一生懸命練習もしたし、ただ、ただ一つ、心残りはあそこだけ。お互いちゃんといい試合もできたしね、よかったと思いますよ」
-本当にグローブを吊るすのか。
「うん。俺は30歳まででやめると決めてるから。別にこれ以上先もやるつもりもないし、きれいさっぱりやめますよ。もう、試合前から決めてましたからね。この試合がラストマッチって、最終章って。だから、そら勝ってね終わったら一番きれいけどね、でも、俺、別にボクシング、3階級制覇もしたし、すごい満足してるし、あのー、いいボクシング人生送ったんちゃうんじゃないかなと思いますよ」
-なぜそこまで自分のゴールを決めるのか。
「あくまでもボクシングは俺の人生の一つじゃないですか、ボクシングがすべてじゃないから、うん、これから先もあるし、うん、まだまだ他にもいろいろなことやりたいことあるから、だから、別にそこまでボクシングに執着もしてないし、だから、いいボクシング人生を送れて楽しかったしね」
-家族は知っているのか。
「知ってますよ。嫁さんにもそうやし、この試合がラストやでってずっと話してたから、別になんの悔いもないし、俺は他のボクサーと違うからきれいさっぱりやめます。でも、この試合に向けていろいろ盛り上がったし、よかったんじゃないですか。俺自身も満足してるし、いい試合できたと思うし、試合見てても多分、激しい打ち合いになったりとか、見てる人も面白かったと思うしね、ただ、ねえ、こんだけの好ファイトやのに、あないしてレフェリーが水を差したような形になるのはちょっとね、うん、そこは心残りかなと思うけど、あれ強かったけどね、ボディーね、あのボディーは手応えあったからね、あれはホンマに、練習したパンチやからね。練習どおり入ったなと思ったけど。うん。あれは正直もったいないなと思いますね」
-大毅、和毅には伝えていた。
「そうそうそう。みんな知ってますよ」
-今後ボクシングに関わっていくつもりは。
「そこはまだなんも考えてないです」
-この試合が最後だといつ伝えたのか。
「もうずっと前からですよ。この試合が決まる前からです。だから、去年ぐらいからですね。なかなか決まれへんかったけどね。いつになろうがね、次の試合はラストマッチって決めてたから」
-周囲の反応は。
「別になんも」
-ボロボロになる前に余力があるうちにすぱっとやめたかった。
「それが一番いいでしょ。やっぱり家族ある身やしね、ボロボロになってまでやるものでもないと思うから」
-今日の試合でブランクを感じたか。
「全然感じてないですよ。1ラウンドからいい動きできてたし、2ラウンドでボディー効かしていい流れやなと思ってたから、まあ、仕方ないですね、それは」
-昨日の会見で亀田の名前を世界に広めると言った。そこは弟に託すのか。
「あいつらはあいつらでまた頑張るでしょ、それはね。とにかく俺はこれで終わりです」
-判定になったが、終了のゴングを聞いたときどんな気持ちだったか。
「ああ、終わったなあ、という感じ。別に結果とかどうも気にしてないから、俺は。とにかく終わったなあ、と。俺自身満足してるし」
-ファンにメッセージを。
「そうですね、久しぶりにこないして日本に放送されて、あのー、ずっと応援してくれてる人たち、今回も日本から来てくれて、いい結果、いい報告できずに、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいやけど、俺自身がね、満足してるし、また次はね、ボクサー・亀田興毅じゃなくてね、また、違う亀田興毅として、また新たな世界で頑張って活躍しようと思ってるんでね、また、それはそれで、その時はその時でまた応援してもらいたいなと思いますね。ただ、結果がね、こういう結果やから応援してくれた人たちにはすごい申し訳ない気持ちでいっぱいですね」