大森将平が12月にWBO挑戦者決定戦

 「ボクシング・WBO世界バンタム級挑戦者決定戦」(12月16日、島津アリーナ京都)

 WBO世界バンタム級3位で日本同級王者の大森将平(22)=ウォズ=が19日、京都市内で会見し、WBO世界同級挑戦者決定戦を12月に島津アリーナ京都で行うことを発表した。相手は同級1位・マルロン・タパレス(23)=フィリピン=で、勝者が王者・プンルアン・ソー・シンユー(27)=タイ=への挑戦権を手にする。

 同日は当初、2度目の日本王座防衛戦をマーク・ジョン・ヤップ(26)=六島=と行う予定だったが、対戦指令を受け変更された。サウスポー対決でプロ戦績は大森が15戦全勝(10KO)。タパレスが27勝(10KO)2敗で、昨年4月には木村隼人(ワタナベ)を5回TKOで下している。

 大森はWBC10位、IBF4位にもランクし“京都で一番、世界王者に近い男”。WBC王者・山中慎介(帝拳)を筆頭に、強豪ひしめく階級で焦らず機が熟すのを待つ考えだったが、ビッグチャンスは突然、訪れた。

 「こんなに早く来るとはビックリ。『来たな』という感じ。前回もサウスポーだったし、今回のための試合だったのかな。前回は無駄な動きが多かったので、まず試合を作る、ジャブで組み立てて崩すところをお見せしたい。リードがうまく入って左ストレートが当たりだしたら、KOは早いラウンドか後半に出る」と、KO決着への自信をあふれさせた。

 王者プンルアンは51勝(35KO)3敗の戦績で、12年に同王座を初獲得。昨年7月に亀田和毅に7回KO負けを喫したが、今年8月に赤穂亮(横浜光)との王座決定戦(タイ)を2回KOで制し王座に返り咲いた。

 大森が決定戦に勝てば来春、世界初挑戦となる。敵地も辞さない覚悟だが、陣営は早くも4月の会場、島津アリーナ京都を予約。「京都で京都のジム出身なんで、京都にこだわりがある。歴史的な瞬間を京都で果たしたい」と、京都戴冠を熱望した。

 9月に名門・南京都高(現京都広学館高)の先輩・向井寛史(29)=六島=を6回TKOで返り討ちにし、初防衛戦に成功。4戦連続で6回以内にKO勝利するなど、自ら名付けた“魔の左”は進化を続けている。

 最終標的は同校の先輩でもある山中。“神VS魔”の対決を熱望する。世界を獲り、大先輩へ王座統一戦をアピールする。

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