天龍が引退試合で凄絶負け「負けたぁ」
「~天龍源一郎 引退~ 革命終焉 Revolution FINAL」(15日、両国国技館=1万522人)
ミスタープロレスこと天龍源一郎(65)がプロレス生活39年を締めくくる現役最後の試合を、37歳年下の現IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカ(28)と行い、17分27秒、レインメーカー(背後から相手の手首をつかみ向き直らせてからラリアットをたたき込む技)からの片エビ固めで敗れた。
試合後の引退セレモニーでは「いやあ。負けたー」と絶叫。「皆さん。俺は本当に腹一杯のプロレス人生でした。もうこれ以上、望むものは何もありません。ありがとうございました。みんな。ありがとう!」と深々とファンに一礼。テンカウントが、天龍の格闘家人生のスタートの地である両国国技館に鳴り響いた。
テーマ曲「サンダーストーム」をバックに、視線をやや落としながら花道を入場した天龍は静かにリングイン。先にリングに上っていたオカダと20秒以上にらみ合った。
ゴングが鳴っても両者間合いをとったまま、互いの出方をうかがう。組み合っても技を出さない展開となったが、天龍がチョップで先制攻撃を見舞い、オカダはリング下へ落ちた。
しかし、すぐにオカダはエルボードロップ、低空ドロップキックで反撃。若き王者の攻撃に天龍はのたうちまわる。「どうなっても知りませんよ」とオカダが予告していた通りの一方的な展開になった。
それでも天龍は対戦が決まった際に「サッカーボールキックとグーパンチ、ノド元チョップだけで勝負つけてやる」と予告した通りに、得意としてきた基本的な技や、ブレーンバスターでオカダに立ち向かう。十数分を過ぎた頃にはコーナーを支えに投げ捨て式のパワーボムを放ち、王者に一矢を報いた。
しかし、最後は低空ドロップキックの連発など、厳しい攻撃を受け続け、オカダの必殺技レインメーカーでリングに沈んだ。