長谷川穂積、澤からは前日に引退の連絡
ボクシングの元世界2階級王者・長谷川穂積(35)=真正=は親交深い女子サッカーの澤穂希(37)の引退に「さみしい思いはすごくある。見続けたいな、という思いはそれは当たり前」と話した。
引退発表の前日15日に「あした引退する」と連絡をもらった。「澤さんなりに考えた決断だと思うので。ご結婚もされて、今年は澤さんにいろいろ転機があった。引退すること、タイミングに関して誰も何も言えないくらい女子サッカーに功労がある。澤さんにしか決められないタイミングがあると思うので。『ありがとう、お疲れ様』と、たたえたい気持ちでいっぱい」と、ねぎらった。
同じ神戸市を本拠地とし、2歳上の先輩とは3年前、テレビ共演で意気投合。食事などで交流を深め互いに刺激し合って来た。
「引退されても1番尊敬するアスリートであることは変わりがない。まだ見習うべきところは見習っていきたい。ほぼ同世代だし、仲良くさせていただいてから、さらに大好きになった。その気持ちは変わらない。引退されてからもサッカー界に貢献されていくことと思う。引き続き、サッカーを盛り上げて欲しい。まだ見続けたいけど、また違う形でも澤さんを見たい。プレー以外の澤さんも見てみたい」と第二の人生にエールを送った。
自身は11日、引退覚悟で臨んだプロ40戦目の再起2戦目を勝利。2度のダウンを奪われながら、人生最重量57・6キロ契約でWBO世界スーパーフェザー級5位のカルロス・ルイス(22)に判定3-0で競り勝った。引き際に関し、澤から感ずるところもあった。
「僕とは全然違うけど、アスリートは永遠に続けられるわけじゃない。100パーセントどこかで引退する。決めるのは難しいし、勇気のいること。このタイミングで引退された澤さんはかっこいいと思う。また会って話をしてみたい。澤さんみたいなスポーツ選手になれるように自分はやっていきたい」。去就に関しまだ決断はしていないものの、現役続行へ意欲を見せた。
前戦は澤も会場で観戦し、勝利を初めて見せることができた。「勝ってる姿を見せられて良かった。引退されても見に来られることがあれば、また勝ってる姿を見せたい」と話した。