井岡11回TKO勝ち レベコと決着
「ボクシング・WBA世界フライ級タイトルマッチ」(31日、エディオンアリーナ大阪)
WBA世界フライ級王者・井岡一翔(26)=井岡=が5年連続となる大みそか決戦に登場。ダブル世界戦のメーンイベントで2度目の防衛戦に臨み、前王者で同級2位のフアンカルロス・レベコ(32)=アルゼンチン=を11回1分57秒TKOで退けた。
興奮状態の井岡は、試合直後「何と言いますか、ご機嫌だぜー」と絶叫。続けて「今回は必ずKOで決着をつけたかったんで、ファンの皆さまのためにも自分のためにもKOを狙ってました。僕は僕にしかできないボクシングを皆さんにお見せして伝えていきたいと思います」と、充実感を漂わせた。
今年4月、井岡が2-0の接戦を制して世界最速の3階級制覇を果たした試合の再戦。前戦の判定に不満のレベコ陣営がWBAに不服申し立てを行うなど両者には因縁が生じた。8カ月ぶりとなるリターンマッチでは、30日の調印式から両陣営が使用グローブの色をめぐって激しく応酬するなど試合前からヒートアップした。
序盤から中間距離でお互いがシャープなパンチを上下に打ち分けるスピーディーな展開。3回に偶然のバッティングでレベコが左まぶたをカットした。打ち合いが激しさを増した4回には井岡が得意の左ボディーショットでレベコの動きを止めた。
要所で左ボディーを決める井岡は9回にレベコにダメージを与え、連打でダウン寸前に追い詰めた。そして11回、リング中央で右ボディーでレベコを沈めた。
井岡の通算戦績は20戦19勝(10KO)1敗。レベコは38戦35勝(18KO)3敗。