6年ぶり復帰の魔裟斗 KID返り討ち
「NIPPON FIGHT」(31日、神奈川・大さん橋ホール)
元K-1 WORLD MAX世界王者・魔裟斗(36)が一夜限りの復帰戦に臨み、UFC参戦中の山本“KID”徳郁(38)を3-0判定で下した。
試合は3分3RのK-1ルールでエキシビションマッチとして行われ、魔裟斗は2Rに右ストレートからの左フックでダウンを奪い、重いパンチとインローキックでKIDをロープ際に何度も追い詰めた。
試合直後に両手を上げ、長女をリングに入れて抱き上げた魔裟斗は会心の笑顔。「勝ったことは純粋にうれしい。充実した半年間だった。周りの人たちが挑戦して頑張っている姿を見て、僕も刺激を受けた。もうリングに上がることはないので、子どもに勝った姿を見せられたことはうれしい」と話した。
09年12月31日に現役引退した魔裟斗の試合復帰は6年ぶり。「充実感や感動を普通の生活では味わえない」と7月中旬から始動し、週4回の練習を行ってきた。11月下旬に取材に応じた際には「人生のやりがいですね」と心境を口にしていた。
2人の対戦は、激戦の末に魔裟斗が判定勝ちした04年「K-1Dynamite!!」以来11年ぶり。「格闘技界を盛り上げよう」と誓い合ってリングに上がった2人は、試合後に抱き合って健闘をたたえ合った。魔裟斗の3歳と1歳の愛娘が父の試合を見るのは初めて。“反逆のカリスマ”が初めて、2人の娘に強い父の姿を見せた。