中邑真輔、新日退団は新たな挑戦
今月限りで新日本プロレスを退団する中邑真輔(35)が25日、都内の新日本プロレス事務所で会見を行った。
今後は世界最大のプロレス団体WWEに挑戦することが濃厚な中邑は、神妙な面持ちで登場。「非常に大きな決断でした。この決断を了承してくださり、新日本プロレスには感謝しております。2003年に入団して苦楽をともにし、ともに歩んできた菅林(新日本プロレス会長)さんをはじめ社員のみなさま、選手、関係者のみなさま、そしてファンのみなさまには感謝しております。今後は新たな刺激、環境、舞台を求めて挑戦し続ける所存であります。ありがとうございました」とあいさつした。
退団の理由は「一つだけじゃないです。年齢的なものも含め、新日本プロレスで成長する上で培った価値観、自分の感情、そういうものを統合して今しかないと思った上での決断です。悩んでいたのは2年ぐらい前から。決意となると昨年の11月あたり」と説明した。
WWE挑戦について具体的な言及はなかったが、「どういう状況下においても、そこに落とし込める遊びがあるのであれば、いかに小さな隙間であっても、そこに全人格、全中邑真輔を投影する。これまでもそうしてきたように、これからもそうするであろう」と独特の表現で今後の展望を話した。
青学大レスリング部から入団して12年。その日々を「自分で言うのも何ですが、こんなレスラーは他にいなかったと思います。デビューまでの経緯から、デビューしてからの数々の挑戦、すべてが自分にとってかけがえのないものだと感じられます。その当時は死にものぐるいでただひたすら前を見てやっていたんですけど、今の新日本プロレスは何があっても、誰もがチャンスを自ら作り、つかめる舞台になっている」と振り返った。
保持するIWGPインターコンチネンタル王座を返上することには「返上という不本意な決着になってしまいましたが、新しい価値観を創造できたという部分では、誇りであると感じています」と話した。
中邑は29日の埼玉・所沢大会、30日の東京・後楽園ホール大会の2試合に出場して新日本を去る。