元総長・闘将青木誠 定年前に王座挑戦

東洋太平洋王座挑戦を発表した闘将青木誠(右)と本石昌也会長
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 ボクシングの東洋太平洋ライト級11位、闘将青木誠(36)=グリーンツダ=が16日、大阪市内で会見し、4月17日にエディオンアリーナ大阪第2競技場で同王者・中谷正義(26)=井岡=に挑戦することを発表した。中谷は5度目の防衛戦。

 4月24日に37歳になる青木。戦績35戦20勝(17KO)13敗2分けと苦闘の末、ボクサー“定年”のギリギリ直前、ラストチャンスをつかんだ。王者なら現役続行、負ければ強制引退を余儀なくされる背水の陣。本石昌也会長は「続けるなら勝利しかない。人生をかけた試合」と話した。

 中谷はヒットマンスタイルを武器に11戦11勝(6KO)無敗を誇る王者。「10倍ほど上と思っている。ただの戦い方では勝てない。100人が僕のKO負けと思うだろうけど、覆すために頭を使い、努力する。進退が必ず出る試合。その上でこれ以上の相手はいない。すべてをかけてリングに上がる」と、挑戦者は腹をくくった。

 茨城県出身の青木は15歳から3年間、県下の暴走族500人をまとめる総長を務めた。20歳で大阪に出てボクサー一本。02年の関西でのデビュー戦には地元からバス11台で特攻服姿の1000人が集結した茨城県の“伝説”。当時を振り返り「特攻服のみんなが試合後にゴミを全部、拾って帰った。それがうれしかった」と懐かしんだ。

 10年8月から4連敗を喫し、一時は引退を考えた。だが12年から単身、フィリピンに乗り込み勝負をかけた。洗濯機はなく衣服は手洗い。シャワーもなく、「虫の入った」おけの水で体を洗った。異国でボクシング漬けになり能力は開花。WBC、IBFアジア王座と2つのベルトを獲得した。

 リングネームに付けた「闘将」の2文字は、心酔する星野仙一氏(元中日、阪神、楽天監督)にあやかった。「熱い気持ちが好き。闘いの将軍」と、ファイトスタイルはもちろんイケイケの特攻型だ。「倒すか倒されるか、判定は200%ない」。闘将が大一番で生き様を見せる。

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