川口裕 日本タイトル前哨戦でTKO
「ボクシング54・5キロ契約8回戦」(3日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)
前東洋太平洋バンタム級王者で日本同級1位の川口裕(29)=グリーンツダ=がエークギティ・モークルンテープトンブリー(タイ)を2回終了TKOで圧勝し、日本タイトル前哨戦をクリアした。戦績は25勝(12KO)7敗。
1回から左ジャブを軸に組み立てると2回は決めに行った。左ストレートから返しの右を強打しダウンを奪うと、終了間際に左ボディーで相手をもん絶させた。3ラウンドのゴングを前に相手は棄権し、決着した。
「もう少しやりたかった。ほとんど手応えがない」。川口は消化不良の様子ながら、6月に内定する日本タイトル挑戦へ満点回答だった。
相手は王者・益田健太郎(新日本木村)。14年に同王座決定戦で敗れており、雪辱戦になる。「今度こそリベンジして日本王者になる」と、リング上で言い切った。
川口は昨年4月に現東洋太平洋バンタム級王者の山本隆寛(井岡)と同王座決定戦を戦い、壮絶な打ち合いの末、僅差判定勝利。名門ジムに8年ぶり王座ベルトをもたらした。だが同8月、山本と初防衛戦で即再戦し、7回TKOで完敗。4カ月で陥落した。
進退を熟考したが本石昌也会長が「強くなっているのに辞めさせられない」と慰留し、現役続行。同12月、14年の西日本新人王の田淵圭祐(八尾)を3回TKOで退け、再起した。