テレ東社長 内山の防衛失敗はショック

 テレビ東京の高橋雄一社長は28日、都内で定例会見を開き、ボクシングのスーパーフェザー級スーパー王者の内山高志(36)が12度目の防衛に失敗した27日の試合について、「ショックでしたね」と感想を述べた。

 テレビ東京は内山らワタナベジム所属の世界王者3選手のトリプル世界戦を午後9時から約2時間ディレイ放送した。具志堅用高氏が持つ13回連続防衛日本記録に王手がかかる試合で内山がまさかの敗戦。社長は「すごいがっかりした。内山選手が勝つと見てました。番組としてはいい形で勝ってもらえばと思いましたが、スポーツは厳しい」とコメントした。内山が進退については語っていないため、今後は「どうされるか」と気にかけた。視聴率は関東地区で7・8%だった(ビデオリサーチ調べ)。

 同局の井澤昌平専務取締役は「内山さんはコンテンツとしても中心であったのは事実」と放送局としても大きな存在であったことを説明する。ただ、同日はWBA世界ライトフライ級王者の田口良一(29)が3連続KO防衛に成功。手数も多くタフなファイトは数字にも表れているといい、社長は「田口選手とか非常にクリーンでいいファイト。次の世代が出ている」と期待を寄せていた。

 放送はディレイだったため、視聴者の中にはネットなどで先に結果を知ってしまったという声も上がった。生中継への思いについて社長は「生の価値の流れは間違いなくある」といい、「(試合が)3つ並ぶと(展開が)読めない。でも、ボクシングはまだやりやすい」と検討の余地があることを示唆した。

 試合は内山が暫定王者で同級1位だったジェスレル・コラレスに2回KO負けを喫した。内山はプロ26戦目の初黒星。世界王座在位期間は国内最長6年3カ月で11度防衛と歴代2位の記録となった。

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