【スポーツ】陥落内山高志の敗因は…
だれもが目を疑う大番狂わせだった。4月27日、東京・大田区総合体育館で行われたWBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ、スーパー王者・内山高志(36)=ワタナベ=が、暫定王者のジェスレ・コラレス(24)=パナマ=に2回に3度のダウンを取られてKO負け。6年3カ月、11度防衛した王座から陥落した。
具志堅用高の持つ世界王座防衛の日本記録に王手を掛けるはずの試合を落とした原因は何だったのか。
海外の大舞台が流れたことや、対戦相手が元WBA世界フェザー級スーパー王者のニコラス・ウォータース(ジャマイカ)から同級正規王者のハビエル・フォルトゥナ(ドミニカ共和国)、さらにコラレスと変わってモチベーションが下がったという説がある。
油断があった、と見る向きもある。コラレスの映像は、試合10日前に見ただけ。これは恒例のことで「先入観を持たず、向き合った感覚を大事にしたい」のが内山流。しかし、今回に限って裏目に出た。
試合後の内山は「思った以上にスピードがあった。タイミングがやりづらく、もらったパンチは見えなかった」と振り返った。ディフェンス名人という前評判もあり、ここまで好戦的とは想定外だった。
渡辺均会長は「私を含め、陣営の慢心、油断があった。内山にすべてを任せてしまって、危機感がなかった」と、チームとして機能しなかった戦略を反省した。
「防衛戦で1ラウンドのポイントを取られたのは初めて。焦りで打ちに行っちゃたが、やっちゃいけなかった。2回はダウンを取られて冷静さがなかった。ああいうときの対策ができていなかった。強くてだれも教えなかった」と悔やんだ。
「ダメージ回復のために、クリンチで時間を稼ぐとか、わざとスリップダウンするとか…ずるい手というか、プロならではの手があった。内山はアマ出身で余計クリーンだけに、結果論だけど、そういう練習もさせていたら…」と独特の解釈を披露した。
内山は、まだ進退を明言していない。(デイリースポーツ・津舟哲也)
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