加納、井岡超えの最年少世界王座狙う
「ボクシング・WBO世界ミニマム級王座決定」(8月20日、三田市駒ケ谷運動公園体育館)
WBO世界ミニマム級1位の加納陸(18)=大成=が23日、日本初の世界4団体制覇王者で同2位の高山勝成(33)=仲里=とともに兵庫県三田市内で会見し、両選手が8月20日、同市で指名試合となる同王座決定戦を行うことを発表した。戦績は加納が5勝(2KO)、高山が30勝(12KO)8敗1無効試合。
井岡弘樹氏の持つ日本最年少18歳9カ月10日での世界王座奪取の更新に照準を合わせ、加納は駆け上がってきた。8月20日に世界奪取となれば同氏を超える18歳9カ月4日での達成となる。
16歳時に海外デビューし、昨年国内デビュー。今年、5月8日に東洋太平洋同級暫定王座を獲得した。日本、東洋王座を持たなければ国内で世界戦ができない規定のため、当初は正規王者への格上げに向け交渉した。だが日本ボクシング協会の「指名試合に限り暫定王座でも認める」(丸元会長)との措置もあり、今回は同戦が公認された。
追いかけ続けた大記録に向け、舞台は整った。挑むのは前IBF同級王者で世界戦が日本歴代最多の16戦目となる高山。15歳時、スパーリング相手を務め、それ以来、「リスペクトしている」というボクシングの師匠だ。
「運命的というか、15歳の時からスパーリングに呼んでもらって、2年後に世界を戦えるとは。だからこそ、超えて世界王者になりたい」とキッパリ。高山に向き合うと「返り咲きはさせない。世代交代です」と、力強く思いをぶつけた。
一方、高山は余裕の表情。勝てば自らの記録を更新する4度目の世界王者返り咲きになる。「日本、東洋のチャンプと世界のタイトルにはれっきとした差がある。ワールドクラスの戦いを見せ付けようと思う」と、力強く言い切った。