フォルランがボトル蹴り上げキレた
「J1、C大阪0‐0FC東京」(9日、ヤンマー)
Jリーグ初のイタリア人監督対決はスコアレスドローに終わった。C大阪は8試合未勝利となり、直近15試合でわずか1勝しか挙げることができていない。4試合連続無得点は95年第2ステージ以来19年ぶりとなるクラブワーストタイ記録。3試合ぶりの勝ち点で15位に浮上し、J2降格圏内を抜けたことだけが救いだった。
就任後6試合でいまだ勝利のないマルコ・ペッツァイオリ監督(45)は「(FC東京とは)順位ほどの差はなかった。90分を通してコンパクトに戦い、相手にチャンスをそれほど与えなかった。少し運がなかったため、ゴールを決めることができなかった」と硬い表情で振り返った。
4‐2‐3‐1の布陣に変更して臨んだC大阪は、ペッツァイオリ監督就任後初スタメンのMF長谷川がボランチに入った。前半35分、トップ下で起用されたMF南野が角度のない位置から右足を振り抜くも、シュートはわずかに枠をそれる。南野は後半34分にもカウンターからドリブルで持ち込みシュートを放つなど存在感を示したが、リーグ戦今季初ゴールを挙げることはできず。「今日みたいな試合は1点取れば勝負は決まっていた。ゴールできなかったことが悔しい」と唇を噛んだ。
0‐0のまま迎えた後半21分には、交代を命じられた1トップのウルグアイ代表FWフォルランが、怒りのあまりベンチ脇のボトルを蹴り上げ、なだめる同い年のDF新井場を振り切りロッカールームへと消えた。試合後は笑顔こそ見せていたが、取材を拒否してスタジアムを後にした。
指揮官はフォルランについて「FWの選手なので、90分間を通して仕事ができなければ悔しい気持ちになるのは至って普通のこと」と、両チーム最多のシュート4本も不発に終わったエースをかばった。
直後の同26分には主将の日本代表MF山口が右膝を痛め、今季初の途中交代。そのまま病院へ直行するなど、どこまでも負の連鎖が止まらない。