浦和イレブン救ったサポーターの声

 「J1、浦和0-2G大阪」(22日、埼玉ス)

 勝てば8年ぶりの優勝が決まった浦和は後半43分とロスタイムに立て続けに失点を喫した。詰めかけた今季最多5万6758人の前で味わうはずだった歓喜の瞬間は次戦以降にお預けとなった。

 後半43分、G大阪のFW佐藤がカウンターからゴールネットを揺らすと、ウォーミングアップをしていた控え選手が崩れ落ちた。まさかの敗戦に顔をゆがめる浦和イレブン。ムードメーカーのDF森脇ですら「勝てなかったのはナイーブな状況だった」と気持ちを切り替えるのが難しい状況だった。

 だが、サポーター席からはほどなく「We are Reds」の大合唱が響いた。選手個別の耳には「次だぞ」「切り替えてくれ」という声も届いたという。

 後半、決定機を相手GKに阻まれたMF宇賀神は「いつもであれば選手の方が先に切り替えて、次だ次だということをサポーターに言うことが多いんですけど。今回はサポーターの方から次だぞと声をかけてもらった。下を向きかけていたところで、前を見させてもらったと思う」と感謝した。

 アウェーサポーター席をのぞき、2階席を含むほぼ全席を、赤いユニホームを着た浦和サポーターが埋め尽くした。キックオフ直前にはチームカラーの赤、黒、白のシートを掲げた鮮やかなコレオグラフィーでスタジアムの空気を引き締めた。 横断幕問題が引き金となり無観客試合を開催しなければならなくなるなど、浦和にとって今季はサポーターとクラブの関係を見つめ直したシーズンだった。そうした山を乗り越えてゴール目前のところまでこぎつけた。

 次節の鳥栖戦はアウェーで行われるが、多数のサポーターが駆けつけることは間違いない。今度はサポーターの思いに選手が報いる番だ。

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