J2岡山 4日間の無人島キャンプ完遂
J2ファジアーノ岡山が15~18日の4日間、香川県の小豆島沖にある無人島でウインターキャンプを行った。新加入9人を含む42人の選手と長沢徹監督(46)らスタッフを合わせ総勢55人が参加した。
昨年は小豆島八十八カ所霊場を自転車で巡るなど、毎年シーズン始めにユニークな合宿を行ってきた岡山。今年は判断力や団結力を深めるため、無人島での過酷な“サバイバルキャンプ”を敢行した。
厳しい寒さの中、選手たちは6班に分かれてテントに宿泊。薪を集めて火をおこし、協力し合って食事を作った。食料など必要な物資は決められた予算の中で購入。島内でもマーケットが開かれ、架空通貨「FAGI」を使って調達するほか、島内探検や釣りなどでも食材を集めた。
空き時間にはトレーニングを兼ねたレクリエーションを実施。2日目には「ビーチバレー大会」、3日目には流木で芸術作品を作る「流木アートコンテスト」や、料理の腕を競う「ランチコンテスト」などで盛り上がった。
そして最終日の18日、選手たちは自分たちで作った筏(いかだ)やカヌーに乗って無人島を脱出した。ある班では、カヌーが波にのまれて転覆。乗っていた2人の選手が極寒の海に投げ出され、救助船に助けられるシーンもあった。
それでも大きなトラブルはなく、全員無事に帰還した。新加入の元日本代表DF加地亮は「疲れたけど、お互いを知ることができてよかった。人を思いやる心、チームワークが大事だと改めて感じた」と笑顔。長沢新監督も「選手たちは見事にミッションを完遂してくれた。すごいやつらです」と満足顔だった。
ベテランから若手まで、手を取り合って困難に立ち向かった4日間。J1昇格を目指すチームは絆を強め、新たなシーズンをスタートした。