後半以降で6度…外しすぎ日本
「サッカーアジア杯・準々決勝、日本1(4PK5)1UAE」(23日、シドニー)
日本はアラブ首長国連邦(UAE)とベスト4をかけて対戦。1-1で迎えたPK戦の末、1人目のFW本田圭佑(ACミラン)、6人目の香川真司(ドルトムント)が失敗し、5人が決めたUAEに敗れた。
0-1から後半36分に途中出場の柴崎岳(鹿島)が同点ミドルを消めたものの、後半以降は一方的に攻め込みながらも延長戦までに決勝ゴールを奪えなず。これが準々決勝敗退につながった。アジアサッカー連盟の公式サイトによると、シュート数(相手にブロックされたもの含む)は35本-3本と圧倒的な差だった。しかし、枠内シュートは8本-2本と一気に差が縮まる。
「枠にシュートを飛ばす」
この基本的な部分の精度が運命を分けたことは間違いない。試合を支配した後半以降で以下のような決定機があった。
(1)後半8分 FW武藤が右サイドの遠藤からのクロスを中央でヘッド。フリーで放ったシュートは左に外れてしまう。
(2)後半20分 左CKがゴール前まで流れるも、攻め上がっていたDF森重は打ち切れず。
(3)後半30分 右サイド柴崎からのアーリークロスに相手選手が目測を誤り(俗に言う“かぶる”)豊田がフリーでヘッド。しかし、ゴール右に外してしまう。
(4)後半ロスタイム3分 右サイド、本田から柴崎へスルーパス。グラウンダーのクロスがこぼれたところを香川が詰めたが、枠をとらえられず。
(5)延長後半2分 右CKからショートコーナーでつなぎ、香川が入れたグラウンダーのクロスに2人飛び込むも届かず。ボールは逆サイドへ流れる。
(6)延長後半13分 ゴール正面約20メートルの地点での直接FK。蹴るそぶりを見せた本田をおとりに柴崎がシュート。裏をかかれた相手GKは一歩も動けなかったが、ボールは惜しくもゴール右へ。
決定機のとらえ方、数え方にもよるだろうが、後半以降だけで少なくとも6回はUAEのゴールを破る絶好機があった。監督人事や戦術以前に、決めるべきところで決められるチームにならなければ、同じ悲劇は繰り返されてしまう。