佐々木監督提唱“脱なでしこリーグ”
6月のカナダW杯で連覇を目指すサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」が24日、千葉県内で練習を行い、この合宿では初めて実戦形式のメニューに取り組んだ。佐々木則夫監督(56)は、“対世界モード”を注入した。
この日の練習では、相手からのプレッシャーを受けた状況を想定しながら、ポジションや連係の確認を行った。指揮官は時折声を張り上げながら、選手たちに戦術をたたき込んだ。
特に意識したのは自陣でボールを持ったときの対応だ。
「なでしこリーグでは細かくつなぐが、それが癖になってしまっている。世界が相手だと、ハイプレッシャーを受けて(ボールが相手に)引っかかったら命取り。そういう意識の切り替えを行った」
細かくパスをつなぐことだけではなく、前線へ大きめにボールを入れていく感覚を確認した。
「ボールを出すのとアクションとの連係を深めて、テンポの速いサッカーに切り替えていく」
消極的なプレーにも渇を入れた。「自分がボールを持ってコントロールしているのに横を向いちゃう。実戦でプレッシャーのある中で、フィードを入れてみたり、前を向いて勝負をするイメージを持たないと」
W杯連覇への足がかりとなるアルガルベ杯を前に、厳しい展開に備えた戦い方をしっかりたたき込む。