FW宇佐美11番への思い入れなし
サッカー日本代表の背番号「11」といえば誰?このような質問をすると、30代より上の年代ならカズ=三浦知良(横浜FC)と答える人が多いだろうが、10代はどうだろうか。16日にロシアW杯アジア2次予選・シンガポール戦を戦う今回の日本代表はFW宇佐美貴史(G大阪)が背負うが、「11」への思い入れは、そこまではないようだ。
背番号が決まった感想は「それしか空いてなかったんで…」というシンプルなものだった。「全体的に決まっている中で、(つけられる番号の)枠もあるし。(枠が)決まってなければ39とか33つけたかったんですけど、それもできないということで。余ってるのはこれとこれとこれっということで。じゃあ11はつけたこともありますしというので(決めた)」と、背番号は消去法的に決まった。
宇佐美は11年にドイツ1部・バイエルンに移籍するまでの約半年間、11番をつけていた。プロ契約直後は33を、13年にG大阪に復帰した後は39番をつけている。
98年W杯フランス大会直前にメンバーから外れるまで、11番と言えば文句なしにカズのイメージがあった。その後、代表の11番は主要な大会ごとに背負う選手が変わっている。
W杯でいうと、98年フランス大会が小野伸二、02年日韓大会は鈴木隆行、06年ドイツ大会は巻誠一郎、10年南アフリカ大会は玉田圭司、14年ブラジル大会は柿谷曜一朗が背負った。アジア杯では00年レバノン大会は三浦淳宏、04年中国大会が鈴木隆行、ベトナムなどの4カ国開催だった07年大会は佐藤寿人、11年カタール大会は前田遼一、15年オーストラリア大会は豊田陽平がつけた。
11番を自分のものにしたいか、という質問も出たが、宇佐美は「10番だったりとか、9番とか意味のある背番号が存在すると思いますし、その選手の番号(例えば、本田)、圭佑くんでいう4番とか、そういうところには意味があると思いますけど、それ以外はただ背中に背負っているだけ。自分のものにしてやろうという感覚でもないです」と、さらりと答えていた。