完封シンガGK「みんなのおかげ」
「ロシアW杯アジア2次予選、日本0-0シンガポール」(16日、埼玉)
日本はシンガポールとのW杯アジア2次予選初戦を0-0で引き分けた。下馬評で不利とされたシンガポールに勝ち点1をもたらしたのはGKのイズワン・マフブト(24)。合計23本のシュートを浴びたが、日本を完封した。
試合後、イズワンには日本の報道陣が殺到した。「ずっと日本が攻めてきたけど、みんなのおかげでこの結果を出せた」と、番狂わせをにこやかに振り返った。
前半は12分に香川のミドルを横っ飛びでセーブ。同22分には長谷部のミドルを、同30分には岡崎のエリア内シュートをセーブした。
後半になると、さらに神がかり的なセーブを連発した。後半10分に岡崎のヘッドをはじき、こぼれたボールもゴールライン手前でかき出すと、同22分には本田のヘッドを至近距離で防いだ。
シンガポールのシュタンゲ監督によるとイズワンは元ストライカーで、身長は180センチとGKとしては小柄だが、俊敏な動きを見せた。ハリルホジッチ監督も「向こうのキーパーも褒めたたえないといけない。6点は防いだ」と脱帽させた。
イズワン自身は試合中は「セーブをすることだけを考えた」と無心で臨んでいたという。Jリーグでプレーする可能性を問われると、「いずれにしても海外でプレーはしたい。日本からもしもオファーが来たら、その時に考えます。大きなステップになると思う」と前向きだった。