マイアミの奇跡 伊東輝悦 挑戦続ける
今季からJ3秋田でプレーするサッカー元日本代表MF伊東輝悦(41)が18日、リオデジャネイロ五輪に挑むU-23世代へエールを送った。96年、アトランタ五輪代表として“マイアミの奇跡”と呼ばれた1次リーグ・ブラジル戦で決勝ゴールを挙げるなど活躍。フィールドプレーヤーとしてJ1最多の517試合出場を誇る大ベテランは「そういう舞台を楽しんで」と自然体で語った。
都内のホテルで行われたJ1からJ3まで合同のプレスカンファレンスで、秋田のブースには大きく伊東の写真がデザインされたポスターが張り出されていた。コピーは「元日本代表 伊東、マイアミの奇跡を秋田で起こす」。1月20日に加入が発表されてから約1カ月で、すでにクラブの顔として扱われているが、「これに関してはびっくりしましたよ」と、どこか照れくさそうにしていた。
自身がアトランタ五輪に出場して以来、日本は五輪に出場し続けている。6大会連続となるリオ五輪出場も1月に決まったばかり。「いい準備をして、自信を持って大会に臨んでほしい。こういう言い方が適切か分からないですけど、そういう舞台を楽しんでもらいたい」。これから大舞台に挑む後輩へ、こうエールを送った。
自身の場合は「何年ぶり!とか言われて…。世界大会っていうんですか。そういうのも初めてだった」と、大舞台に出場することそのものが大きな出来事だったという。今のU-23世代については「今は海外に出ている選手も多いと思うけど、ああいう舞台に出て海外につながる部分は今もあると思う」とサッカー人生のチャンスにしてほしい、という思いもある。
伊東自身は41歳のシーズンを秋田で迎える。まだ、町を歩いていても声をかけられたことはないという。「かけられるぐらいになればいいかなと思います。関心を持ってもらえるということなんで」と自分自身とクラブの知名度アップが目標の一つなのだという。成績面では「昨年以上の順位(8位以上)で終わること」。アトランタ五輪から20年たった今も、伊東は挑戦を続けている。