ハリル監督「アジア杯のリベンジを」
「W杯ロシア大会アジア最終予選組み合わせ抽選会」(12日、マレーシア・クアラルンプール)
今年9月から始まる最終予選で、6大会連続6回目の出場を目指す日本(FIFAランク57位)はオーストラリア(同50位)、サウジアラビア(60位)、UAE(68位)、イラク(105位)、タイ(119位)と同じB組になった。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は「アジア杯でのリベンジを果たさないといけない」と15年1月にアジア杯準々決勝で敗れ、最終予選の第1戦(9月1日)で対戦するUAEを強く意識した。
組み分けの感想を求められた指揮官は「ドローは突破できれば良いドローだったと後で言うものです。突破できなければ悪いドローだったと言うだけですね」と表情を変えずに言った。ただ、その中で初戦のUAE戦については「最終予選、このような戦いは1試合目が重要になる。それによって自信がつく。アジア杯でのリベンジも果たさないといけないと思っています」と必勝を誓った。日本はアギーレ前監督が指揮を執ったアジア杯準々決勝で、1-1でもつれこんだPK戦で4-5で敗れた(記録上は引き分け)。本田圭佑、香川真司の両エースが外す衝撃的な敗戦だった。
この3日間、最終予選で対戦する可能性があった国を映像で研究した中で、UAEの素材も当然あった。「昨日、UAEの試合を見ていました。アラブの国にありがちなんですが、クオリティーはかなりあります。そして、新しい監督も来たようで、フィジカル的にも戦術的にも良くなっている」と警戒を強めている。
中でも要注意選手に「髪の長い選手ですね。左利きで、毎試合、決定的な仕事をする」と挙げた。オマル・アブドゥルラフマンのことで、試合中は何度もチャンスを演出し、PK戦では1人目に登場し、横に飛んだGK川島をあざ笑うかのようなループシュートを、ゴール中央に決めた。再び日本の脅威となる可能性は高い。
もちろん、UAE以外のチームも軽視しているはずがない。オーストラリアについては、「日本にとってはかなり大きな、本大会並みの試合になる。インテンシティー(集中性、強度)もプレシャーもですね。彼らがアジア杯を勝ったのはクオリティーと経験から。若い選手も出ている。やる気と気持ちが強いチーム」。イラクについても「イラクは国の状況が悪いとしても、A代表も若手の年代も良い結果を出している。彼らもフィジカルも強いしテクニックもある」と語り、FIFAランクが一番下位のタイも「テクニックはかなりありますし、オーガナイズも素晴らしいものを持っている。軽い相手は1つもないということです」と分析した。
15年のアジア杯でベスト4に入ったオーストラリア、韓国、UAE、イラクのうち3チームと同組になり、「ロシアまでのルートはかなり困難」と表現した。だからこそ、初戦は自信を持って最終予選に入るために重要な意味を持つ。「1試合目は美しい勝利をしなければならない。その後、タイに行くわけですが、この2試合、かなり大事になると思います。2試合勝つトライをしなければなりませんし、自信と決断が高いものになる。そして次の節へ移っていける」と熱く語った。