手倉森監督、ダジャレで金メダル宣言
日本サッカー協会が1日、リオデジャネイロ五輪日本代表メンバー18人を発表した。手倉森誠監督(48)は本大会の目標を、68年メキシコ五輪の銅メダルを超える金メダルに設定。「金メダルを目指さないと銅にも引っかからない。“どう”にもこうにもならない」と得意のダジャレで意気込みを語った。
メンバーの顔ぶれは、有力視されていた海外組のFW久保裕也(22)=スイス・ヤングボーイズ=やMF南野拓実(21)=オーストリア・ザルツブルク=のほか、29日の南アフリカU-23代表戦で2得点したMF中島翔哉(21)=FC東京=やサイドバックのDF室屋成(22)=FC東京=といった負傷からの復帰組も選出。また、5月のトゥーロン国際で左膝を負傷したDF岩波拓也(22)=神戸=は南アフリカ戦に招集されなかったが、回復が順調と判断され招集された。
メンバー発表の前には五輪予選通算で9連勝した経緯が動画で振り返られ、「あと6連勝で金メダル」というメッセージも表示された。「そうなれば金メダル。最低でもメダルを取れるように。金メダルを目指さなければ銅にも引っかからない。“どう”にもこうにもならない。だからこそ、一番上のメダルを目指してやりたいと思います」とニヤリと笑った。
また、主将は変更せず、遠藤航(えんどう・わたる、浦和)で本大会に臨むと明言。「遠藤のままでリオに“わたり”ます」と名前にちなんで付け加え、報道陣からはわずかな反応があった。ダジャレとは違うが、会見の冒頭では「皆さんの思いが熱いのか、スポットライトが暑いのか、僕の思いが熱いのか…」とユーモアを交えて心境を語った。
29日の南アフリカ戦では試合後のテレビインタビューでも、「手倉森ジャパンなだけに、手を使っちゃいました」と、ハンドの反則でPKを献上したことに引っかけて発言、インタビュアーを凍り付かせた。この日の会見で口にしたダジャレは過去に用いたものだが、手倉森イズムはそのままだった。
もちろん、ただふざけているわけではない。メンバーから漏れた選手には「託す側にまわった選手は、日本サッカーの発展に関わり続ける選手になれ」とメッセージを発した。バックアップメンバーにまわったGK杉本、DF中谷、MF野津田、FW鈴木の4人には30日に直接電話をして、本メンバーには選ばないことを告げたと明かし、「4人とも快くバックアップで行きたいと快諾してくれました。彼らのようなメンタリティーが18人をよりたくましくしてくれるだろうと思っています」と熱く語った。
全メンバーは以下の通り。※はオーバーエージ枠。
▽GK 櫛引政敏(鹿島)、中村航輔(柏)
▽DF ※塩谷司(広島)、※藤春廣輝(G大阪)、亀川諒史(福岡)、室屋成(FC東京)、植田直通(鹿島)、岩波拓也(神戸)、
▽MF 遠藤航(浦和)、南野拓実(ザルツブルク)、原川力(川崎)、大島僚太(川崎)、矢島慎也(岡山)、中島翔哉(FC東京)井手口陽介(G大阪)
▽FW ※興梠慎三(浦和)、久保裕也(ヤングボーイズ)、浅野拓磨(広島)
バックアップメンバーは、以下の4人。
▽GK 杉本大地(徳島)、▽DF 中谷進之介(柏)、▽MF 野津田岳人(新潟)、▽FW 鈴木武蔵(新潟)
また、練習相手となるトレーニングパートナーにU-19を中心に以下の5人が選ばれた。
▽GK 杉本大地(徳島)=バックアップと兼任、▽DF 小島雅也(仙台)、▽MF 渡辺皓太(東京Vユース)、冨安健洋(福岡)、小川航基(磐田)