阪神・中村GMが急性心不全で急逝
プロ野球阪神タイガースの中村勝広ゼネラルマネジャー(GM)が23日、チーム遠征先宿舎の東京都港区のホテルで急逝した。66歳。検視の結果、死因は急性心不全と発表された。通夜、告別式の日時は未定。
中村GMは、前日22日も巨人戦(東京ドーム)を観戦。この日は午前11時半にタクシーで宿舎を出発する予定だったが時間になっても降りて来る様子がなく、チーム関係者が部屋に入ったところ、ベッドに仰向けの状態ですでに亡くなっていたという。
阪神・南信男球団社長は「大ショックで言葉が口から出てこない…。いつもゲームを見ながら『今年は大チャンスやから優勝を勝ち取ろう』とおっしゃっていた」と、沈痛な表情で話した。
選手には試合終了後に宿泊先のホテルで訃報が伝えられ、南球団社長が「1戦1戦全力でいいプレーをして、1つでも勝つのが今の我々にできる供養になる」と訓示した。
千葉・九十九里町出身の中村GMは、成東高-早大から1971年度のドラフト2位で阪神に入団。堅実な守備を誇り、3年目に正二塁手に定着した。80年にコーチ兼任となり、82年限りで引退するまで通算11年で939試合出場、2635打数648安打、打率・246、76本塁打、219打点。
引退後は90年から95年7月に途中休養するまで阪神の監督を務め、92年の2位が最高。6シーズン連続での指揮は、球団史上最長となる。03年にオリックスのGMに就任。06年に監督となったが5位に終わり、1年で辞任。その後はシニア・アドバイザー(SA)、球団本部長などを歴任し、09年まで球団に在籍。12年9月に阪神の球団初となるGMに就任した。