阪神・藤浪が井川以来のシーズン4完封
「阪神2‐0巨人」(28日、甲子園球場)
阪神先発の藤浪晋太郎投手が今季4回目の完封勝利を挙げた。負ければ2位でのCS本拠地開催が消えるという中、抜群の安定感で巨人打線をほんろう。ハーラートップタイの14勝目を挙げた。
ヒーローインタビューでは「ウルトラ疲れました」とホッとした表情を浮かべた。
初回二死一、三塁のピンチを背負ったが、長野を空振り三振に仕留めてしのいだ。七、八、九回はいずれも得点圏に走者を背負ったが、後続を断った。
「後半は全然、球も行ってなかったですし、バテバテだったんで、何とか最後にアウト取れてよかったです」
八回2死一、二塁で打席に坂本を迎えた場面では、和田監督がマウンドへ向かった。「しっかりと勝負に行け、ということだったんで、思い切って勝負しにいきました」と藤浪。指揮官自らがマウンドまで来てゲキを飛ばしたことには「間を取るだけの行為なんで気にしていなかった」とは言うものの「珍しいことと言えば珍しいことなんで、ちょっとうれしかったのはあります」と笑顔で振り返った。
阪神投手のシーズン4完封は2002年の井川慶(4完封)以来で、右腕では1979年の小林繁(5完封)以来。阪神投手の巨人戦シーズン2完封は13年のスタンリッジ(2完封)以来となった。
打線は初回、先頭の鳥谷が中前打で出塁。送りバントと暴投で三塁へ進むと、マートンの中前適時打で先制した。その後相手の失策などで一死一、三塁とすると、新井良の三ゴロが併殺崩れとなる間に、2点目を奪った。この2点を藤浪が最後まで守り切った。