【一問一答】阪神・金本監督就任会見

 阪神の来季監督に決まった金本知憲氏(47)=デイリースポーツ評論家=が19日、大阪市内のホテルで就任会見を行った。会見には坂井信也オーナー、南信男球団社長、四藤慶一郎球団専務が同席。テレビカメラ約20台、約200人を超える報道陣が詰めかけるなど、注目度の高さをうかがわせた。

 金本氏の会見一問一答は次の通り。

 -今の率直な気持ちを。

 「ええ~不安と希望がかなり入り交じっています。しかし今は希望といいますか、やってやろうという強い気持ちがあります」

 -どのあたりからわき上がってきた。

 「最初は不安のほうが大きかったんですけど、新聞を見たり、テレビ報道を見たりして、何とかこのチームを強くしたい、本当に今はそれしか思っていないですね」

 -監督就任を決断した理由は。

 「本当に結構悩んだんですけど球団、フロントの方々がとにかく一回壊してでも立て直したいという熱意を受けまして、その熱意を意気に感じました」

 -どんなチームを目指す。

 「やっぱり見てて面白いワクワクするようなチームづくり。とにかく監督、コーチ、選手、1軍も2軍もフロントも全部が一つになって結束して、結束力のある戦う集団、戦うチームをつくっていきたいと思います」

 -理想の試合は。

 「理想ですか。やっぱり2対1、3対2、1対0、そういう一つのアウト、一つのプレー、一つの塁、そういうのがすごく大事となるような、そこをちゃんとクリアできる、ちゃんとやれることをやれる、そして勝つ、そういう試合をやっていきたいです」

 -現状のタイガースは。

 「あまり過去のことは言いたくないんですけど、やっぱり気持ちといいますか、やる気、試合に挑む気、何が何でも勝つんだという気持ち、そこらへんが少し欠けていたんじゃないのかなと、そういう印象を持っています」

 -そういう気をどう注入していく。

 「これはまず自分が気を示して、話をして、伝えていくしかないです。どういう手段であっても、伝えていくしかないです」

 -理想の監督は。

 「ええ~、勝たせる監督です」

 -勝つ監督が一番の理想だと。

 「もちろんそうです」

 -どれぐらいの期間でどんな成果を。

 「一回、チームを立て直して再建する、しかも結果を出す…かなり厳しいと思います。期間はかかるかもしれないですけれど、時間に甘えないように、できるだけ早く結果が出るように。勝ちながら再建できるように、そこを目指していきます」

 -勝ちながら再建は難しいビジョンだが、具体的な方法は。

 「練習ですね。練習と意識です。選手の意識を変えて練習をする。そこだけじゃないですかね」

 -練習と意識を変えることで、チームは変わるものなのか。

 「普段から野球に対する気持ちというものをちゃんと変えていけば、おのずと必要な練習も分かってくると思います。練習といってもただやればいいというものではない。ちゃんと考えて、必要性のある、足りないところをきちんと補える、自分のいいところをちゃんと伸ばすことができる、そういう練習をすべきだと思います」

 -期待の若手は。

 「タイガースの伝統として大砲、ホームランを打てるバッターがなかなか出てこない。まずそういうところから見てしまうんですけど、今で言うなら江越、横田、陽川ですか、そういう振れる選手に期待したいですね」

 -振れる選手を金本監督が練習でしごいていくと。

 「僕だけじゃないんでね。コーチの手助けも必要になってきますので、みんなでそういう目的意識をしっかりはっきりと持った練習をたくさんやらせたいと思います」

 -どんなコーチを。

 「情熱のあるコーチです」

 -というと。

 「選手を育てる、何が何でもこの選手を一人前にするという、練習に付き合うコーチ、そしてまあ僕に付いてきてくれるコーチ。すべて気持ちから入ることだと思うんで、気持ちのないコーチは選ぶつもりはありません」

 -補強について。

 「補強ですか。実際、まだそこまで考えてません。できれば補強なしで今の選手で勝っていくのが理想ですけど、やはりそうは言っても結果を求められてしまうので、これからじっくり時間をかけて考えていきたいと思います」

 -ドラフトへの要望は。

 「まだ出してません。本当に急なことだったんでね。要望というより、将来楽しみな選手、例えば将来必ず4番を打てる、エースになれる、クローザーになれるというね。まあまあの選手というのはトレードとかで補えると思うので。とにかく中心となってやっていける選手、そこをメーンにしてスカウティング、ドラフトしたいと思います」

 -ドラフト会議には。

 「行きます」

 -くじは。

 「引かないといけないかなと思ってます」

 -なぜ。

 「そういう責任ある立場になってしまったので」

 -改めて、責任ある立場になった今というのは。

 「本当に身が引き締まるというか、立場というより今は勝つこと、優勝させること、立て直すこと、そこにしか集中できていないです」

 -ファンへ。

 「どういう結果になるか、自分に何ができるか、本当に変えることができるのか、正直分かりません。けれど立て直すために、勝つために、僕が全力を尽くすこと、ここだけは頑張りますので温かく見守っていただきたいなと思います」

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