「２軍練習試合、阪神２－２ハンファ」（２１日、安芸）

　韓国・ハンファとの練習試合で実戦デビューを果たした阪神のドラフト１位ルーキー・高山俊外野手（２２）が、とんだハプニングに襲われた。

　場面は、五回１死二塁の第３打席。高山が放った打球は投手のグラブを弾いて遊撃手の前へ転がった。次の瞬間、ショートが一塁へ悪送球し、高山は一気に二塁へ。通常なら内野安打と失策が記録されるケースだが、球場のスコアボードにはＥのランプが灯った。

　これには高山のデビュー戦を一目見ようと、球場へ詰めかけた今キャンプ最多となる３１００人のファンも大きなため息。「ヒットやろ～！！」と声を上げる観客も少なくなかった。

　だが試合終了後、安芸市の球場関係者が記録は安打と訂正。この日は韓国チームとの練習試合のため、公式記録員はいなかった。野球経験者のあるアルバイトがＨとＥのランプを同時に押すことを知らなかったため、エラーと認識されてしまったという。

　東京六大学で安打記録を塗り替えたスラッガーの記念すべきプロ初安打は、結果的にファンに認知されないままに…。掛布２軍監督も「あれはヒットだろ～」と苦笑いを浮かべていた。