大野が柔道金1号!決勝も鮮やか一本勝ち

 「リオ五輪・柔道男子・73キロ級」(8日、カリオカアリーナ)

 優勝候補だった大野将平(旭化成)が、決勝でルスタム・オルジョフ(アゼルバイジャン)に一本勝ちし、 今大会の日本柔道初、男子では2大会ぶりの金メダルを獲得した。

 大野は序盤で内股による技ありを取り、その後に指導を取られたが、残り1分45秒に鮮やかな小内刈で一本を取った。

 2、3回戦とも一本勝ちしていた大野は、準々決勝でロンドン五輪66キロ級金メダリストのシャブダトゥアシビリ(ジョージア)に優勢勝ち。準決勝でもディルク・ファンティヘルト(ベルギー)に一本勝ちしていた。

 日本の「一本柔道」を貫徹した大野は表彰式で金メダルを授与され、国歌演奏の間には目にうっすらと熱いものを光らせた。そして、ほかのメダリストとの記念撮影では普段のポーカーフェイスを崩した。その後に「(金メダルは)重みがありますね。やっと安心して、実感がわいてきました。最高です」と話すと、「内容はまだまだ反省すべきことがあり、もっと強くなっていきたいし、もっと強くなれると思います」と再びストイックな姿に戻った。

 表彰式での涙については、「井上(康生)監督に会ったら涙が出ました」と素直に認めると、今後に向け、「金メダルにふさわしい人間に成長したい。東京五輪も目指します」と前を向いて話した。

 大野は決勝で金メダルが決まった後にも、「内容は満足のいくものではなかったが、明日(の日本勢)にいいバトンが渡せたのではないかと思う」などと謙虚に語り、大本命にふさわしい王者の風格を漂わせいた。

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