体操・内村悲願の団体金「めちゃめちゃ重たい」
「リオ五輪・体操男子団体・決勝」(8日、リオ五輪アリーナ)
予選4位だった日本(内村航平、加藤凌平、田中佑典、山室光史、白井健三)は、平行棒、床など得意種目で得点を伸ばし、アテネ五輪以来となる3大会12年ぶり7度目の金メダルを獲得した。主将、エースの内村は「めちゃめちゃ重たいです」と感慨深げだった。
内村は全6種目に出場。そのすべてで高水準の演技を披露し、チームを引っ張った。個人よりも種目別に気持ちを傾けて臨んだ今大会で、「北京、ロンドンとメダルを取ってきて、一番重たい。それプラス、ぼくたちの頑張りというよく分からないものも入っているので、倍以上に感じていると思います」と喜びもひとしおといった様子だった。勝因については「すごく努力をしてきたので、その努力じゃないでしょうか」と静かに答えた。
「栄光の架け橋」と呼ばれた鉄棒の演技を決めての優勝だったアテネ五輪とは対照的に、床でロシアの演技終了を待っての金メダルとなった。今なお内村の記憶に鮮明に残っているアテネの金と比べて「僕たちの中では超えられてないのかな」と謙遜したが、「僕たちは僕たちの歴史があると思うので、それは結果がオリンピックで金なので、それはそれでいいんじゃないかなと思っています」と語った。
表彰台では、全員で君が代を、大きな口を開けて熱唱した。「ゆっくり流れたので歌いづらかったですけど、みんなで大きな声で歌えて良かったです」とチームでの約束を果たせて笑顔を見せた。
次は2連覇がかかる個人総合が控えるが、「今は何も考えられないです」。とにかく、悲願を成就させた喜びでいっぱいだった。